Fee 学校事故被害で請求できる損害

学校事故の慰謝料額・賠償額は弁護士で変わります。

学校事故の慰謝料額・賠償額は弁護士で変わります。

学校事故被害で請求できる損害 1

慰謝料

慰謝料

慰謝料というのは、被害者の被った精神的・肉体的苦痛による損害(非財産的損害)をてん補するものです(民法第710条)。
もともと裁判官の裁量が大きい損害項目であり、その性質上、出捐や事故前の現実収入のような算定の基礎とするものもないため、定額化が最初に行われた損害項目となっています。
従いまして、学校事故から一般的に生じる精神的苦痛(日常生活や学校生活における苦痛、治療を余儀なくされる苦痛など)は、通常は基準額で評価されていると扱われることになります。
逆を言えば、当該事故から通常考えられる精神的損害を超えるものが発生していることを裏付ける事実を具体的に主張・立証していけば、裁判基準より更なる増額も可能となるということです。
慰謝料は、人身事故の場合に必ず発生する入通院慰謝料(傷害慰謝料)と、後遺症が残ってしまった場合に発生する後遺症慰謝料(後遺障害慰謝料)の2つがあります。
後遺症が残ってしまった場合には、入通院慰謝料(傷害慰謝料)と後遺症慰謝料(後遺障害慰謝料)の2つの慰謝料を請求できるということになります。
なお、被害者が重度の後遺症を負ってしまった場合には、近親者も慰謝料の請求をすることができます。
これについては、重度後遺障害特殊の損害のパートをご覧ください。
ここでは、入通院慰謝料(傷害慰謝料)後遺症慰謝料(後遺障害慰謝料)慰謝料増額事由について説明していきます。

(1) 入通院慰謝料(傷害慰謝料)

1:裁判基準の慰謝料相場

裁判基準の慰謝料相場は、軽傷かどうかによって分けられています。
単なるむち打ちの場合や、軽い打撲・軽い挫傷・軽い挫創の場合は、低い慰謝料相場とされ、それ以外の場合は高い慰謝料相場が適用されます。

原則的な入通院慰謝料相場(単位:万円)
通院\入院 0か月 1か月 2か月 3か月 4か月 5か月 6か月 7か月 8か月 9か月 10か月 11か月 12か月 13か月 14か月 15か月
0か月 0 53 101 145 184 217 244 266 284 297 306 314 321 328 334 340
1か月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342
2か月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344
3か月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346
4か月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348
5か月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350
6か月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346 352
7か月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344 348 354
8か月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341 346 350 356
9か月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338 343 348 352 358
10か月 145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335 340 345 350 354 360
11か月 150 179 207 234 258 278 296 312 324 332 337 342 347 352 356 362
12か月 154 183 211 236 260 280 298 314 326 334 339 344 349 354 358 364
13か月 158 187 213 238 262 282 300 316 328 336 341 346 351 356 360 366
14か月 162 189 215 240 264 284 302 318 328 338 343 348 353 358 362 368
15か月 164 191 217 242 266 286 304 320 332 340 345 350 355 360 364 370

※入院16か月以降は、6万円ずつ加算

※通院16か月以降は、2万円ずつ加算

※なお、大阪地方裁判所や名古屋地方裁判所では別の慰謝料基準が採用されていますが、大きな金額の差はありません。

他覚所見のないむち打ち・軽い打撲・軽い挫傷・軽い挫創の入通院慰謝料相場
通院\入院 0か月 1か月 2か月 3か月 4か月 5か月 6か月 7か月 8か月 9か月 10か月 11か月 12か月 13か月 14か月 15か月
0か月 0 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228
1か月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229
2か月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230
3か月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231
4か月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232
5か月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233
6か月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229 234
7か月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225 230 235
8か月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219 226 231 236
9か月 109 129 147 158 169 178 185 191 197 202 208 214 220 227 232 237
10か月 113 133 149 159 170 179 186 192 198 203 209 215 221 228 233 238
11か月 117 135 150 160 171 180 187 193 199 204 210 216 222 229 234 239
12か月 119 136 151 161 172 181 188 194 200 205 211 217 223 230 235 240
13か月 120 137 152 162 173 182 189 195 201 206 212 218 224 231 236 241
14か月 121 138 153 163 174 183 190 196 202 207 213 219 225 232 237 242
15か月 122 139 154 164 175 184 191 197 203 208 214 220 226 233 238 243

※入院16か月以降は、5万円ずつ加算

※通院16か月以降は、1万円ずつ加算

※なお、大阪地方裁判所や名古屋地方裁判所では別の慰謝料基準が採用されていますが、大きな金額の差はありません。

2:入通院慰謝料(傷害慰謝料)の詳細解説

ア 原則は高い基準を用います

裁判基準の慰謝料相場には2つの表がありますが、原則は高い方の基準を用います。
例外的に低い基準を用いるケースというのは、単純なむち打ちの場合や、軽い打撲・軽い挫傷・軽い挫創の場合です。

イ 入通院慰謝料増額事由
  1. ①自宅療養中は入院期間と扱われることがあります

    入院待機中の期間や、ギプス固定中など安静を要する自宅療養期間は、慰謝料の算定上は、実際は入院していなくても入院期間とみることがあります。
    当事務所の弁護士の解決事例でも、実際入院していない期間を入院期間とする慰謝料算定に成功した事例が複数あります。

  2. ②傷害の部位・程度による増額

    傷害の部位・程度によっては、慰謝料額が20%~30%増額されます。
    例えば、大腿骨の複雑骨折又は粉砕骨折や、脊髄損傷を伴う脊柱の骨折などは苦痛や身体の拘束が強い症状とされていますので、慰謝料の増額がなされやすいと思われます。
    また、脳や脊髄の損傷、多数の箇所にわたる骨折、内臓破裂を伴う傷害の場合も、通常生命の危険があることが多く、慰謝料の増額がなされやすいと思われます。

  3. ③手術関係による増額

    生死が危ぶまれる状態が継続したとき、麻酔なしでの手術など極度の苦痛を被ったとき、手術を繰返したときなどは、入通院期間の長短にかかわらず別途慰謝料増額を考慮するとされています。

  4. ④その他裁判例に見る個別事情による増額

    • 留年(50万円加算。岡山地方裁判所平成2年9月28日判決 交通事故民事裁判例集第23巻5号1257頁)
    • 法科大学院試験での焦燥感(15万円加算。東京地方裁判所平成25年1月25日判決 交通事故民事裁判例集第46巻1号129頁)
  5. ⑤他の損害費目の否定又は制限による慰謝料増額

    例えば、整骨院施術費が全部又は一部否定されるなど、慰謝料以外の他の損害費目が否定/制限される場合、その補完調整機能として慰謝料が増額されることがあります。

  6. ⑥加害者側の事情による増額

    これについては、後遺症慰謝料の増額事由ともなりますので、こちらをご覧ください。

ウ 通院慰謝料減額事由

通院が長期にわたる場合は、症状、治療内容、通院頻度をふまえ実通院日数の3.5倍(軽症の場合は3倍)程度を慰謝料算定のための通院期間の目安とすることもあるとされています。
例えば、骨折をしてしまい、月1回のペースで20か月間通院したとします。
20か月間の通院慰謝料は172万円とされていますが、長期通院であるとして上記の減額をされてしまう場合は、実通院日数20回×3.5倍=70日(2か月10日)の通院期間分の慰謝料まで減額されてしまい、通院慰謝料額は60万円程度まで減額されてしまいます。
あくまで減額の目安であって、必ず減額するというルールではありませんので、20か月間の苦痛の程度などを立証し、減額されないような活動をしていかなければなりません。
なお、具体的に何か月が「長期」にあたるのかについての基準はありませんが、『交通事故損害額算定基準‐実務運用と解説‐』を参考に考えると、1年以上の通院が「長期」と評価されやすくなるものと思われます。

(2) 後遺症慰謝料(後遺障害慰謝料)

1:裁判基準

後遺症慰謝料は、障害等級ごとの慰謝料基準が存在します。

14級慰謝料 110万円
13級慰謝料 180万円
12級慰謝料 290万円
11級慰謝料 420万円
10級慰謝料 550万円
9級慰謝料 690万円
8級慰謝料 830万円
7級慰謝料 1000万円
6級慰謝料 1180万円
5級慰謝料 1400万円
4級慰謝料 1670万円
3級慰謝料 1990万円
2級慰謝料 2370万円
1級慰謝料 2800万円

2:後遺症慰謝料の増額事由

ア 労働能力喪失の程度が障害等級に比して大きい場合

障害等級の認定がなされた場合、その認定等級に応じた労働能力喪失率が定められています(労働省労働基準局長通牒昭和32年7月2日基発第551号)。
例えば、障害等級14級の認定がなされた場合の労働能力喪失率は5%とされています。
親指以外の手指の指骨を失った場合は、障害等級14級の6が認定されますが、将来プロのピアニストになることが予定されているお子さまが学校事故に遭い、この障害等級認定を受けた場合には、労働能力喪失率は5%では収まらないことになりそうです。
このようなケースでは、後遺症慰謝料も増額される傾向にあります。

イ 労働労力喪失の程度が障害等級に比して小さい場合

アとは逆に、労働労力喪失の程度が障害等級に比して小さい場合、逸失利益を減額する代わりに、後遺症慰謝料額を増額して、全体の損害額を調整することがあります。
具体的には、体幹骨の変形、歯牙障害、醜状障害などの後遺症の場合、将来の仕事への支障の程度が明らかでなく、労働能力喪失率が基準よりも減らされ、逸失利益が減額されることがあり、このようなケースで、後遺症慰謝料額が増額されることがあります。

ウ 障害等級認定に至らない後遺症の評価

2本の歯牙障害、てのひら大には至らない上肢下肢の醜状障害など障害等級は非該当であるが、後遺症が残っているといったケースでは、当該事情を考慮して後遺症慰謝料が算定されることがあります。

エ 他の損害費目の否定又は制限による慰謝料増額

例えば、将来治療費の全部又は一部否定されるなど、慰謝料以外の他の損害費目が否定/制限される場合、その補完調整機能として慰謝料が増額されることがあります。

オ 加害者側の事情による増額

これについては、入通院慰謝料の増額事由ともなりますので、こちらをご覧ください。

(3) 慰謝料増額事由

下記のようなケースでは、弁護士に依頼した場合に用いられる裁判基準の入通院慰謝料相場や後遺症慰謝料相場から更に増額します。

加害者の悪質さによる慰謝料増額

加害者の悪質さにより慰謝料相場から増額されるケースとしては、下記のようなものが挙げられます。

  1. ①加害者が故意に(わざと)学校事故を起こした場合

    学校事故の原因が、過失(うっかり)ではなく、故意(わざと)の場合は、過失の場合と比べ、慰謝料が高く算定されます。

  2. ②加害者が学校事故の後に著しく不誠実な態度をとっていた場合

    不合理な弁解、虚偽供述、証拠隠滅、反省や謝罪の態度がまったくみられないなど、加害者が学校事故後に著しく不誠実な態度をとっていた場合も、慰謝料増額がなされる傾向にあるといえます。

学校事故被害で請求できる損害 2

休業損害

休業損害

(1) 給与所得者

お子さまが、既にお仕事をされていた場合や、アルバイトをしていた場合などには、学校事故のせいで仕事を休んだことによる収入減を、休業損害として請求していくことができます。

ア 休業損害証明書に基づいて請求します
休業損害

お給料をもらって仕事をしている方については、休業損害証明書に基づいて、休業損害を請求していくことになります。
子役俳優の方、アルバイトをしている方などお給料をもらって仕事をしているお子様で、学校事故のせいで仕事を休むことになってしまった方は、お勤め先に「休業損害証明書」を書いてもらってください。
書き方がわからない場合は、被害者側専門の弁護士にご相談されることをおすすめします。
休業損害証明書には、学校事故前3か月間の稼働日数や支給された額面給与などが記されます。
例えば、1月に学校事故に遭った被害者の場合ですと、10月11月12月の稼働日数や支給された額面給与が記されることになります。

(2) 家事従事者(家族のために家事や介護をしている方)

両親が共働き、両親がいない、祖母の介護の必要があるなどといった事情で、家族のために家事や介護をしているお子さまが学校事故に遭ってしまった場合は、家事や介護ができなくなってしまったことによる損害を請求していくことができます。
ただし、学生の場合、学業が本分とされますから、専業主婦の方が事故に遭った場合と比較すると、低額になることが多いです。

(3) 就職遅延

症状が重く、本来学校事故がなければ就職していた可能性があったのに、就職できなかったというケースでは、就職していたとしたら得られたであろう給料について、休業損害を請求することができます。
学校事故のせいで、学校を留年・休学したために卒業が遅れ、就職遅延となった方については、留年や休学の証明書を取り付けていただいて、それを元に就職遅延の休業損害の請求をしていくことになります。

学校事故被害で請求できる損害 3

逸失利益

逸失利益

(1) 逸失利益は最も大事な損害費目と評価できます

学校事故で後遺症を残してしまった場合、将来は働いて稼ぎを得るはずだったのにそれがしづらくなった/できなくなった、といった事情が生じます。
こうした事情を損害賠償請求として表したものを「逸失利益(いっしつりえき)」と呼びます。
逸失利益は、最も高額な損害費目となることも多く、慰謝料と並び損害賠償請求の中でも大事な要素と位置づけられます。
この逸失利益をどのように算定するかというと、①まず、お子様に後遺症がなければ将来得ることができたと考えられる年収(基礎収入といいます。)を算定します。②次に、障害等級に応じた労働能力の喪失率を乗じます。③最後に、何歳から何歳まで働いていたかを決め、その年数を掛けます。ただし、一括して賠償金を受け取るため、中間利息の控除というものが行われます。
以上の①~③を計算式に直すと、「基礎収入✕労働能力喪失率✕(労働能力喪失期間の終期までの年数に対応する中間利息の控除に関するライプニッツ係数-就労開始年齢までの年数に対応する中間利息の控除に関するライプニッツ係数)」という計算式になります。
以下では、①基礎収入、②労働能力喪失率、③就労可能年数と中間利息控除について、それぞれ解説をしていきます。

(2) 基礎収入

日本の裁判例では、男の子であるか女の子であるかによって、算定方法が異なっています。
これは、学生の事故の場合、将来どのくらいの稼ぎを得ることになるのか不明なため、現在の平均収入額を参考に算定せざるを得ないためです(現在の平均収入は男女差があります)。
これ自体不合理な算定方法ではあり、いずれ算定方法自体が変更になる可能性もありますが、ひとまず現状の算定方法を紹介します。

ア 男の子の場合

賃金センサス第1巻第1表の産業計、企業規模計、学歴計、男性全年齢平均の賃金額を基礎収入額とするとされています。
例えば、平成30年を症状固定日とする男の子の学校事故の場合ですと、基礎収入額は558万4500円とされます(他の年の場合でもそこまで大きくは変わりません。)。

イ 女の子の場合

女の子の場合の平成30年賃金センサス第1巻第1表の産業計、企業規模計、学歴計、女性全年齢平均の賃金額は382万6300円とされていますが、男の子の場合との金額の差が大きく、時代にそぐわないので、女の子の学校事故の場合には、男女差をできるだけなくす観点から男女計の賃金センサスを用いる裁判例が増えています(京都地方裁判所平成31年3月22日自保ジャーナル2051号42頁、京都地方裁判所平成28年3月18日判決自保ジャーナル1977号1頁、仙台地方裁判所平成25年3月29日判決自保ジャーナル1906号147頁など多数)。平成30年の男女計の賃金センサスは497万2000円とされています。

(3) 労働能力喪失率

ア 障害等級に応じた労働能力喪失率

障害等級の認定がなされた場合、その認定等級に応じた労働能力喪失率が定められています(労働省労働基準局長通牒昭和32年7月2日基発第551号)。

1級 2級 3級 4級 5級 6級 7級 8級 9級 10級 11級 12級 13級 14級
100% 100% 100% 92% 79% 67% 56% 45% 35% 27% 20% 14% 9% 5%

イ 労働能力喪失率表よりも高い労働能力喪失率が認定されるケース

示談交渉においても、裁判においても、労働能力喪失率は労働省労働基準局長通牒(昭和32年7月2日基発第551号)別表労働能力喪失率表を参考に定められることになっていますが、①被害者が就く蓋然性のある職業、②年齢、③性別、④後遺症の部位、⑤後遺症の程度、⑥事故前後の活動状況などを総合的に判断して、例外的に労働能力喪失率表よりも高い労働能力喪失率が認められることがあります。

ウ 労働能力喪失率表よりも低い労働能力喪失率が認定されるケース

示談交渉においても、裁判においても、労働能力喪失率は労働省労働基準局長通牒(昭和32年7月2日基発第551号)別表労働能力喪失率表を参考に定められることになっていますが、①被害者が将来就く蓋然性のある職業、②年齢、③性別、④後遺症の部位、⑤後遺症の程度、⑥事故前後の活動状況などを総合的に判断して、例外的に労働能力喪失率表よりも低い労働能力喪失率が認定されてしまうケースがあります。
例えば、歯が無くなってしまった場合、顔にキズが残ってしまった場合、体幹骨が変形してしまった場合などが挙げられます。
実際の身体の動きに支障がないため、労働能力は喪失していないのではないかという問題意識です。
これらのケースの場合、労働能力喪失率表よりも低い労働能力喪失率とされることがあります。
しかしながら、歯がなくなると歯を食いしばることに支障が生じる、顔にキズが残り精神的ストレスがかかり対人の仕事が困難になる、腰椎圧迫骨折により腰の痛みや多少の可動域制限を伴っているなど、立証の仕方によっては、労働能力喪失率算定表どおりの労働能力喪失率を守れることもあります。

歯の障害の詳細についてはこちらをご覧ください

醜状障害についてはこちらをご覧ください

脊柱の変形障害についてはこちらをご覧ください

(4) 労働能力喪失期間と中間利息控除

ア 労働能力喪失期間

(ア)始期

症状固定日が始期となりますが、学生・児童・幼児については、18歳を始期とすることが多いです。
学生の場合で、大学卒業を前提として逸失利益を計算する場合は、大学卒業予定の年を始期とします。

(イ)終期

終期は、原則として67歳までとされています。

イ 中間利息控除

逸失利益というのは、お子様が将来長期間にかけて取得するはずであった利益を、現在の一時金としてまとめて支給するものなので、本来ならばただちに手に入らないはずの金銭を受領して利息を得ることができるのは不公平な結果となるという理屈から控除がなされるものです。
具体的には、法定利率での利息を得ることができるだろうと考えられていて、その分が引かれることになっています。
なお、民法改正により令和2年4月1日以降と、令和2年3月31日以前とで、法定利率が異なっていますので、それに伴って中間利息控除の係数であるライプニッツ係数も変わってきます。

ライプニッツ係数(年金現価表)
労働能力喪失期間 令和2年4月1日以降の
学校事故
令和2年3月31日以前の
学校事故
1 0.9709 0.9524
2 1.9135 1.8594
3 2.8286 2.7232
4 3.7171 3.5460
5 4.5797 4.3295
6 5.4172 5.0757
7 6.2303 5.7864
8 7.0197 6.4632
9 7.7861 7.1078
10 8.5302 7.7217
11 9.2526 8.3064
12 9.9540 8.8633
13 10.6350 9.3936
14 11.2961 9.8986
15 11.9379 10.3797
16 12.5611 10.8378
17 13.1661 11.2741
18 13.7535 11.6896
19 14.3238 12.0853
20 14.8775 12.4622
21 15.4150 12.8212
22 15.9369 13.1630
23 16.4436 13.4886
24 16.6967 13.7986
25 17.4131 14.0939
26 17.8768 14.3752
27 18.3270 14.6430
28 18.7641 14.8981
29 19.1885 15.1411
30 19.6004 15.3725
31 20.0004 15.5928
32 20.3888 15.8027
33 20.7658 16.0025
34 21.1318 16.1929
35 21.4872 16.3742
36 21.8323 16.5469
37 22.1672 16.7113
38 22.4925 16.8679
39 22.8082 17.0170
40 23.1148 17.1591
41 23.4124 17.2944
42 23.7014 17.4232
43 23.9819 17.5459
44 24.2543 17.6628
45 24.5187 17.7741
46 24.7754 17.8801
47 25.0247 17.9810
48 25.2667 18.0772
49 25.5017 18.1687
50 25.7298 18.2559
51 25.9512 18.3390
52 26.1662 18.4181
53 26.3750 18.4934
54 26.5777 18.5651
55 26.7744 18.6335
56 26.9655 18.6985
57 27.1509 18.7605
58 27.3310 18.8195
59 27.5058 18.8758
60 27.6756 18.9293
61 27.8404 18.9803
62 28.0003 19.0288
63 28.1557 19.0751
64 28.3065 19.1191
65 28.4529 19.1611
66 28.5950 19.2010
67 28.7330 19.2391
68 28.8670 19.2753
69 28.9971 19.3098
70 29.1234 19.3427
71 29.2460 19.3740
72 29.3651 19.4038
73 29.4807 19.4322
74 29.5929 19.4592
75 29.7018 19.4850
76 29.8076 19.5095
77 29.9103 19.5329
78 30.0100 19.5551
79 30.1068 19.5763
80 30.2008 19.5965
81 30.2920 19.6157
82 30.3806 19.6340
83 30.4666 19.6514
84 30.5501 19.6680
85 30.6312 19.6838
86 30.7099 19.6989

学校事故被害で請求できる損害 4

治療関係費

治療関係費

(1) 治療費

必要かつ相当な実費全額が認められます。
治療費の相当性については、高額診療・過剰診療として問題となるケースがありますが、病院での治療ではほとんど問題となりません。

(2) 整骨院・接骨院、鍼灸、あんま、マッサージ、指圧など病院以外の
治療関係費について

症状により有効かつ相当な場合、ことに医師の指示がある場合などは認められる傾向にあるとされています。
病院での治療費については、治療期間について争われることはあるものの、治療内容について必要性・有効性などが争われることは少ないですが、整骨院・接骨院、鍼灸、あんま、マッサージ、指圧など病院以外の治療類似行為については争われることが多いです。
医師の指示がポイントとなってくるため、整形外科医による指示や同意を取り付けることが重要となってきます。
ただし、東洋医学について理解のある医師もいますが、整骨院など医療類似行為を認めていませんと宣言される医師もいます。
このような場合には、医師の指示や同意を取り付けることは不可能に近いです。
では、医師の指示や同意のない場合には、整骨院・接骨院、鍼灸、あんま、マッサージ、指圧など病院以外の施術費は認められないかというと、そういうわけではありません。
東洋医学については「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」及び「柔道整復師法」により法的に免許制度が確立されたものですから、医師の指示や同意のない限り施術の必要性が認められないということはありません。
実際、優秀な柔道整復師などの先生は多くいらっしゃいますし、施術効果があがっている事例も多いです。
鍼灸治療に関していえば、病院においてもペインクリニックが鍼灸治療を用いているなど、その治療法が全国的に普及・一般化してきているともいえ、医師の指示や同意がなくとも学校事故との相当因果関係が認められるべきケースというのは多々あります。
医師の指示・同意を取り付けることがまず大事ではありますが、これが取り付けられなかった場合には、施術期間・施術内容・施術費の相当性などについて具体的に主張立証をしていくことになります。
なお、施術期間については、整骨院・接骨院は6か月程度、鍼灸は12か月程度が目安とされています。

学校事故被害で請求できる損害 5

交通費

交通費

(1) 通院交通費

1:タクシー通院の注意点

駅・病院までの距離、代替交通機関の存否、年齢などにより相当とされる場合を除いて、通院の際のタクシー代は認められないのが原則とされています。
親御さんがお車をお持ちの場合で、それが利用できるケースでは、自家用車にて通院付添いをされることをおすすめします。

2:電車・バス通院の注意点

通院の際の電車料金やバス料金が否定されるということは、滅多にありません。
電車代やバス代の領収証を保管しておく必要も、原則としてありません。
否定されるケースというのは、おそらく交通費の問題ではなく、治療の必要性について争点となっているケースだと思われます。

3:自家用車・バイクでの通院の注意点

自家用車で通院付添いをするといった場合、1㎞あたり15円計算で交通費が支払われることになっています。
この金額自体が争いになることはなく、ガソリン代の領収証などを保管しておく必要もありません。
ただし、通院の際に駐車場料金が発生したという場合には、駐車場の領収証が必要となってきますので、駐車場の領収証については保管しておいていただけると弁護士としては助かります。

(2) 将来の通院交通費

重度の後遺症が残ってしまい、症状固定後も通院が必要と判断される場合には平均余命までの将来治療費が認められることになっています。
将来治療費が認められる場合は、将来治療する際にかかる通院交通費も認められます。
将来治療費については、こちらをご覧ください。

(3) 付添人交通費

近親者が入院に付添い看護している場合、付添人が病院へ訪れる際の交通費も、被害者本人の損害として認められることになっています。
また、通院に付添い看護している場合も、被害者本人の交通費のみならず、付添人の交通費も被害者本人の損害として認められることになっています。
入通院付添費については、こちらをご覧ください。

(4) 見舞いのための交通費や駆けつけ費用

入院看護ではなく、見舞いのために近親者が病院へ行った際の交通費も認められることがあります。

(5) 通学交通費

学校事故前は電車・バス徒歩などで通学していたが、足のケガなどにより従来の手段では通学できなくなり、親御さんの運転やタクシーを利用して通学したという場合、この交通費が学校事故による損害として認められることがあります。

学校事故被害で請求できる損害 6

入院雑費

入院雑費

学校事故に遭い入院してしまったという場合、入院中の寝具・衣類・洗面具・食器等の日用品雑貨費の支出を余儀なくされたり、他にも、細々とした支出を余儀なくされることが多いです。
学校事故による損害賠償というのは、損害の裏付けとなる証拠を被害者の側が準備して、1つ1つ立証していくのが原則となっていますが、上記の入院中の雑費を1つ1つ個別に立証し、その相当性を判断していくというのは、著しく手間であるし、実益に乏しいことから、一般的に、入院雑費は日額1500円と定額化されています。
従いまして、入院していたことの立証さえ行えばよく、レシートなどを一々保管しおく必要はありません。
ただし、日額1500円以上の請求をしていくという場合は、証拠が必要となってきますので注意が必要です。

学校事故被害で請求できる損害 7

お子様の付添いなどに関する損害
(入通院付添費・学習費・保育費・通学付添費など)

お子様の付添いなどに関する損害

(1) 入通院付添い費

お子様が学校事故に遭われてしまった場合、その入通院の付添い費がお子様本人の損害として認められる傾向にあります。
入院付添費の裁判基準額は日額6500円、通院付添い費の裁判基準額は日額3300円となっています。
なお、親御さんが仕事を休んで、お子様の入通院に付き添われた場合、欠勤分の給料減少額(もしくは有給休暇を取得した場合の給料日額)が上記入通院日額を上回る場合は、この休業損害相当額を入通院付添費として請求していくことになります。
お仕事を休まれてお子様の入通院に付き添われる場合は、勤務先に休業損害証明書を書いてもらってください。

入院雑費

(2) 学習費

学校事故によって進級遅れとなった場合、卒業遅れとなった場合、休学となった場合の授業料・入学金や、留年のためのアパート賃料の延長分などが損害として認められます(名古屋地方裁判所平成17年11月30日判決交通事故民事裁判例集第38巻6号1634頁、東京地方裁判所平成22年10月13日判決交通事故民事裁判例集第43巻5号1287頁、東京地方裁判所平成24年11月28日判決交通事故民事裁判例集第45巻6号1388頁など)。
これらのほか、学習の遅れや学力不足を取り戻すための補修費、家庭教師の謝礼についても、必要性が認められる場合には、実費相当額が損害として認められます(東京地方裁判所平成16年12月21日交通事故民事裁判例集第37巻6号1695頁、東京地方裁判所平成9年11月11日交通事故民事裁判例集第30巻6号1638頁、東京地方裁判所平成6年10月6日判決交通事故民事裁判例集第27巻5号1378頁)。

(3) 保育費・看護費

お子様が学校事故に遭ったため付添看護をしなくてはならなくなり被害児童の弟や妹の保育や看護ができなくなった場合など、第三者に保育・看護を委託する必要性が認められる場合は、その実費相当額が損害として認められます。

(4) 通学付添費

お子様が学校事故に遭ってしまった場合、必要性が認められれば、通学付添費が認められることになっています。
通学付添費の算定は、下記のとおりです。
タクシーで通学する必要ある場合は、タクシーの実費相当額。
電車やバスで通学付添いをした場合は、電車代やバス代の実費相当額。
親が自家用車で送り迎えをした場合は、自宅から学校までの距離に対し1㎞あたり15円。

学校事故被害で請求できる損害 8

損害賠償関係費用その他

損害賠償関係費用その他

損害賠償関係費用その他の損害としては、下記のようなものがあります。

  1. 1:診断書・カルテなどの文書料
  2. 2:医師の意見書代
  3. 3:学校事故によって無駄になってしまった支払済みの教育費や旅行代金など
  4. 4:学校事故によって本来かかっていなかった費用や労働が発生した場合

    学校事故により世話ができなくなったペットの預け費用
    (横浜地方裁判所平成6年6月6日判決交通事故民事裁判例集第27巻3号744頁、京都地方裁判所平成15年1月31日判決自保ジャーナル1485号23頁、大阪地方裁判所平成20年9月8日判決交通事故民事裁判例集第41巻5号1210頁)

学校事故被害で請求できる損害 9

着衣・携行品損害

着衣・携行品損害

お子様が着ていた衣服、携行品(カバンやスマートフォンなど)に損傷がある場合、その損害についても賠償請求することができます。

学校事故被害で請求できる損害 10

遅延損害金

遅延損害金

学校事故の日から遅延損害金が発生します。
その利率については、令和2年3月31日までの学校事故の場合は5%とされています。
令和2年4月1日以降の利率は、事故日によって異なるとされています(民法第404条3項)。
なお、令和2年4月1日から令和5年3月31日までの学校事故の場合は3%と決まっています(民法第404条2項)

学校事故被害で請求できる損害 11

弁護士費用

弁護士費用

民事訴訟を提起すると、判決で認容された損害額の10%程度が弁護士費用の損害として更に認定されます。
なお、裁判で認定された弁護士費用は、実際依頼する弁護士に支払う弁護士費用とは別物です。

当事務所にご依頼いただく場合の弁護士費用については、こちらをご覧ください

Damage 重度後遺障害特殊の損害

学校事故被害で請求できる損害 12

近親者の慰謝料

近親者の慰謝料

お子様が学校事故によって重傷・重体となってしまった場合、死亡事故の場合にも比肩し得べき精神上の苦痛を受けたときは、民法第709条,710条に基づいて、ご家族自身が近親者慰謝料を請求できるとされています(最高裁判所昭和33年8月5日判決 最高裁判所判例集第12巻12号1901頁)。
重度後遺障害の場合に認められやすい損害といえます。

学校事故被害で請求できる損害 13

症状固定後の治療費・将来の治療費

症状固定後の治療費・将来の治療費

症状固定とされた場合、これ以上治療しても症状は改善せず、後遺症として残ってしまうとの判断がされたということですから、症状固定日以降の治療費は原則として認められません。
ただし、①いわゆる植物状態(遷延性意識障害)などで生命を維持するうえで症状固定後の治療の必要性・蓋然性が認められる場合、②治療によって症状の悪化を防止する必要性が認められる場合、③症状固定後も強い身体的苦痛が残り、苦痛を軽減するための治療の必要性が認められる場合などについては、症状固定後の治療費や将来の治療費が認められるものとされています。
ちなみに、症状固定後の治療費とは症状固定後に出費した治療費のことです。
将来の治療費とは平均余命までの間に出費するであろう将来の治療費のことで、症状固定後の治療費と異なり、まだ出費のないものをいいます。

学校事故被害で請求できる損害 14

付添看護費用(入院付添費・通院付添費・自宅付添費)

付添看護費用(入院付添費・通院付添費・自宅付添費)

(1) 入院付添費

被害者が入院している間の、家族の付添い費用が認められることがあります。
入院付添費は、日額6500円というのが裁判の一般的な基準とされていますが(東京地方裁判所平成25年3月7日判例タイムズ1394号50頁など)、症状の程度や被害者が幼児・児童である場合は1割~3割の範囲で増額が考慮されることがあります(7150円~8450円)。
また、仕事を休んで入院に付き添ったという場合で、欠勤分の給料減少額(もしくは有給休暇を取得した場合の給料日額)が上記入院日額を上回る場合は、この休業損害相当額を入院付添費として請求していくことになります。

(2) 通院付添費

通院付添費は、日額3300円というのが裁判の一般的な基準とされていますが、事情に応じて増額されることがあります。
また、仕事を休んで通院に付き添ったという場合で、欠勤分の給料減少額(もしくは有給休暇を取得した場合の給料日額)が上記通院日額を上回る場合は、この休業損害相当額を通院付添費として請求していくことになります。

(3) 自宅付添費

退院後に自宅療養している間、ご家族が自宅で付添い看護をしているという場合、自宅付添費が認められることがあります。
裁判基準日額というものは決まっていませんが、入院付添費の日額6500円というのが目安になります。
ただし、入院時よりも症状が改善していることが多いと思われますので、事情によっては日額6500円よりも低額の認定となることがあります。
他方で、入院中は看護師による完全看護体制が取られているのに対し、自宅看護中はご家族が主に看護をしなければならなくなりますから、入院付添費よりも高額の日額算定がなされることもあります。

学校事故被害で請求できる損害 15

将来介護費

将来介護費

重度の後遺症を残してしまい、今後もずっと介護が必要であるという方については、将来介護費が認められることになっています。
職業付添人に介護を頼んでいる場合や、介護施設に入所している場合については、その実費相当額が認められます。
ご家族の方が介護をしているという場合は、日額8000円が裁判基準とされています。
ただし、これらについては、具体的看護状況によって増減することがあるとされています。
また、子どもが学校事故に遭い重度の後遺症を残してしまい、親がその介護をしているという場合は、親が67歳になるまでは近親者介護として計算し、親が67歳となった以降は職業付添人介護として将来介護費を算定することが多いです。
なお、将来の費用となりますので、逸失利益と同様、中間利息の控除が行われます。

中間利息の控除については、こちらをご覧ください。

学校事故被害で請求できる損害 16

将来雑費(今後ずっと支出していくことになるおむつ代など)

将来雑費

重度の後遺症を残してしまい、おむつ代などの雑費の出費を余儀なくされているという場合、平均余命までの将来雑費が損害として認められることがあります。
将来雑費の種類としては下記のようなものが挙げられます。

  1. ①排泄関係

    おむつ、尿取りパッド、清掃用尻拭き、カテーテル、ゴム手袋、人工肛門のケア用品など

  2. ②食事関係

    食事中のエプロン、飲食物にとろみをつけるもの、ミキサーなど

  3. ③口腔関係

    歯磨き用の吸い込み、口腔洗浄時の汚水受け、たん吸引機など

  4. ④その他

    気管切開チューブ、胃ろう、注入栄養液、皮膚保護剤、ティッシュ、ガーゼなど

おむつ代など細々とした雑費の支出も、今後一生続くとなると1000万円を超えるような多大な出費となりますので、領収書やレシートなどを保管しておくようにしてください。

学校事故被害で請求できる損害 17

装具・器具等購入費

将来雑費

車いす・介護用ベッドなどの装具・器具の購入費は、必要性があれば認められることになっていて、また、同じものを一生使い続けるわけにはいきませんから、耐用年数に応じた将来の買い替え費用も請求できることになっています。
損害として認められる装具・器具としては、下記のようなものが挙げられます。

  1. ① 目の関係

    義眼、メガネ、コンタクトレンズ

  2. ② 耳の関係

    補聴器

  3. ③ 歯や口腔関係

    義歯、歯・口腔清掃用具、吸引機、障害者用はし、うがいキャッチなど

  4. ④ 手の関係

    義手、上肢装具など

  5. ⑤ 足や移動の関係

    義足、車いす(手動・電動・入浴用)、盲導犬費用、折り畳み式スロープ、歩行訓練器、下肢、装具、短縮障害対応の特注靴、杖、自動車リフトなど

  6. ⑥ ベッド関係

    電動ベッド、介護支援別途、エアマット、体位変換補助用具、特殊寝台専用手すり、ベッドサイドテーブルなど

  7. ⑦ 入浴関係

    入浴についての天井走行リフトや走行用レール、入浴用担架、洗髪器など

  8. ⑧ その他

    人工呼吸器、コルセット、サポーター、介護テーブル、座位保持装置、起立保持具、補助いす、脊髄刺激装置、カツラ、エレベーター、手すり、パソコン、障害者用マウス、会話補助具など

学校事故被害で請求できる損害 18

家屋改造費・自動車改造費・転居費用等

家屋改造費・自動車改造費・転居費用等

お子様の後遺症の内容や程度からして、必要性が認められる場合には、家屋改造費・自動車改造費・転居費用・家賃差額・自動車購入費などの相当額が認められることになっています。
ただし、バリアフリー化などは他の家族の便益となることもありますので、全額が損害として認められずに、支出した費用の一部のみが損害として認められることも多いです。
立証の良し悪しによって、認定額が変わってくる損害費目です。
学校事故前の家や自動車の状況と、被害者の後遺症の内容程度を照らし合わせて、このままでは家で生活できないことや、病院への通院に支障が出ることを立証していく必要があります。
また、医学的見地からの意見も重要ですので、医師にも、従来の家の状況や車の状況を写真などで確認してもらい、医学的に、どのような家屋改造や自動車改造などが必要であるのかについて医学的な意見をもらうことも行っていきます。

学校事故被害で請求できる損害 19

死亡事故の場合の損害

死亡事故の場合の損害

死亡事故の場合の損害については、こちらをご覧ください。

学校事故被害で請求できる損害 20

よくある質問

よくある質問

Q 症状固定の後の治療費は支払ってもらえないのですか?

症状固定とされた場合、これ以上治療しても症状は改善せず、後遺症として残ってしまうとの判断がされたということですから、症状固定日以降の治療費は原則として認められません。
ただし、①いわゆる植物状態(遷延性意識障害)などで生命を維持するうえで症状固定後の治療の必要性・蓋然性が認められる場合、②治療によって症状の悪化を防止する必要性が認められる場合、③症状固定後も強い身体的苦痛が残り、苦痛を軽減するための治療の必要性が認められる場合などについては、症状固定後の治療費が認められるものとされています。

Q 子どもが学校事故に遭ってしまいましたが、慰謝料はいくらもらえますか?

お怪我の内容、入通院期間、後遺症が残ってしまったかどうかなどにより慰謝料の金額は変わってきます。
無料で賠償額の査定をさせていただいておりますので、ご自身の慰謝料額が気になる方は、お気軽にお問い合わせください。

賠償額の無料査定の詳細はこちら >>

Q 加害者から一度も謝罪がありません。このことは慰謝料で考慮されるのでしょうか?

慰謝料というのは精神的苦痛の金銭評価ですので、加害者から謝罪がないことは慰謝料算定上考慮要素となります。
ただし、それが裁判基準の慰謝料水準を超えて、慰謝料増額事由と評価されるか否かについては、学校事故の内容やお怪我の内容によって変わってきます。
明確な基準があるわけではありませんが、単に不誠実な態度の加害者というだけでは慰謝料増額事由とはされず、著しく不誠実な態度の場合に慰謝料増額事由になるとされています。

Q 子どもが学校事故に遭い、私も精神的なショックを受けています。被害者家族の精神的な苦痛は賠償の対象にならないのでしょうか?

被害者の方は重度の後遺症を残してしまったようなケースでは、裁判例上、近親者慰謝料が認められる傾向にあります。

Q 事故に遭ったときは学生だったのですが、事故さえなければ就職活動をしていて、いまごろ定職に就けていたと思います。このような場合でも、休業損害などは認められるのでしょうか?

学校事故のせいで就職遅延となってしまったという場合は、事故がなければ就職して稼いでいたであろう就職遅延の損害について請求していくことができます。

Q 学校事故で子どもが後遺症となってしまったのですが、今後の生活費は保険会社が面倒を見てくれるのでしょうか?

今後の生活費という名目で保険会社が支払いを行ってくれることは、原則ありません。
後遺症を残してしまった場合は、その障害等級に応じて、将来働きづらくなる分の損害を請求していきますが、これを逸失利益と呼びます。
障害等級1級~3級の場合は、学校事故に遭わなければ稼いでいたであろう金額について100%の賠償を得ることができますし、最も後遺症の程度の小さい14級の場合は、5%の賠償を得ることができるのが原則とされています。

詳しくは逸失利益のパートをご覧ください >>

Q 学校事故の後遺症で子どもが車いす生活となっています。今度ずっと同じ車いすを使い続けるわけにはいかず、どこかで買替えが必要になると思うのですが、その買替費用も都度払ってもらえるのでしょうか?

車いすの費用は認められます。
ただし、買い替える度に請求していくのではなく、示談交渉や裁判の場で、車いすの耐用年数に応じた請求をしていくことが原則になります。
すなわち、一生分の杖の車いす代を先にもらってしまうという運用になっています。

この記事の執筆者

小杉 晴洋
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災などの損害賠償請求解決件数1000件超。

経歴
小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身・福岡市在住。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(当時。現「神奈川県弁護士会」)に登録後(損害賠償研究会所属)、福岡県弁護士会に登録換え(交通事故委員会所属)。